化学変化と質量に関する計算問題【質量保存の法則】

化学2
ひろまる先生
ひろまる先生

ここでは,化学変化と質量について学習していきます.

言い換えると,質量保存の法則についてです.

計算問題も多く出題されるところです.

化学変化と質量に関する計算問題

この記事で学習するのは3つのパターンです.

  1. 密閉した容器内での反応
  2. 鉄と硫黄の反応
  3. 金属(銅,マグネシウム)の酸化

まずは,質量保存の法則について確認しておきましょう.

質量保存の法則 … 化学変化の前後で,物質全体の質量は変わらないこと.

密閉した容器内での反応(塩酸と石灰石)

問題

密閉した容器内でうすい塩酸と石灰石を反応させた.この反応について以下の問に答えよ.

  1. 発生した気体の物質名を答えよ.
  2. 密閉したままの反応後の質量は,反応前と比べてどうなっているか.
  3. 容器のふたを開けると,反応後の質量は,反応前と比べてどうなるか.
  4. 化学変化の前後で物質全体の質量が変化しない法則を何というか.
  5. ビーカーにうすい塩酸を入れ,全体の質量をはかると40.2gであった.ここに石灰石0.5gを加えると気体が発生し,全体の質量は40.5gになった.発生した気体の質量は何gか.

解答
  1. 二酸化炭素
  2. 変化しない
    • 【解説】フタを開けていないので,発生した気体である二酸化炭素が空気中に逃げないため,質量は変化しない.
  3. 減る
    • 【解説】フタを開けると,気体である二酸化炭素が逃げていくので,質量は減少する.
  4. 質量保存の法則
  5. 0.2g
    • 質量保存の法則では,反応前と反応後の質量が等しくなる.
    • 反応前の質量
      • 40.7g(ビーカー+うすい塩酸: 40.2+石灰石: 0.5g)
    •  反応後の質量
      • 40.5g(発生した気体が空気中へいったため減少)
    • 発生した気体の質量=40.7-40.5=0.2g
    • ※ビーカーなので,発生した気体(二酸化炭素)は空気中へ逃げていくことがこの問題のポイント

鉄と硫黄の反応

問題

試験管に鉄と硫黄の混合物を入れ,加熱させて反応させた.

  1. この反応でできた固体の物質名を答えよ.
  2. 1でできた物質の色を答えよ.
  3. 鉄粉0.7gと硫黄0.4gを反応させると,反応後の物質の質量は何gか.

解答
  1. 硫化鉄
    • 鉄 + 硫黄 → 硫化鉄
  2. 黒色
  3. 1.1g
    • ここでも,質量保存の法則が成り立つ.
    • 反応後の質量=鉄粉の質量+硫黄の質量
      • 0.7g+0.4g=1.1g

鉄と硫黄の反応まとめについてはこちらの記事を参考にしてください.

金属(銅,マグネシウム)の酸化

銅の酸化やマグネシウムの燃焼に関する計算問題は別記事にてまとめているので,そちらを参考にしてください.

タイトルとURLをコピーしました