こんにちは.
前回の記事で気体の集め方について学びました.
気体の性質の違いにより,水上置換法,上方置換法,下方置換法の3つでしたね.
この記事では,水素・酸素・二酸化炭素・アンモニアの発生方法とそれらの性質について学習していきましょう.
気体の発生方法と性質(水素・酸素・二酸化炭素・アンモニア)
水素のまとめ画像
水素の発生方法と確認方法
By Gus Pasquerella – http://www.lakehurst.navy.mil/nlweb/images/1213d.gif, パブリック・ドメイン, Link
水素は、地球上で最も軽い気体です。
めっちゃ軽い。
そのため、昔は上の写真にあるように、飛行船を空に浮かべるために水素が使われていました。
しかし、水素は燃えるという性質(可燃性)があり、水素と酸素が混ざり、火がつくと爆発してしまいます。
そして、1937年5月6日にアメリカでドイツの飛行船・ビルデンブルク号が爆発・炎上事故を起こしてしまいました。
この事故で乗員・乗客と地上の作業員、合わせて36名が死亡、重症を負ってしまいました。
この事故以来、飛行船を空に浮かべるためには、2番目に軽いヘリウムという気体を使用しています。
少量の水素でも、火がつくと爆発するので、実験で発生させたときには細心の注意が必要です。
では、そんな水素はどのように発生させることができるのでしょうか?
亜鉛や鉄などの金属に塩酸を加える。
・確認方法
火のついたマッチを近づける。
→爆発して燃える。水滴が付着する。
水素の性質
・最も軽い気体
・水に溶けにくい
・水上置換法で集める
・色はにおいはない
・燃える(可燃性)
→燃えると水が発生する
酸素のまとめ画像
酸素の発生方法と確認方法
酸素、空気中に約20%存在します。
みんなが、呼吸するときに酸素を吸いますね。
また、植物が光合成で酸素を生み出します。
酸素は身近な気体の一つで生物にとってなくてはならないものですね。
二酸化マンガンにうすい過酸化水素水(もしくはオキシドール)を入れる。
・確認方法
火のついた線香を近づける。
→線香が激しく燃える。
酸素の性質
・空気中に約20%存在する。
・水に溶けにくい
・水上置換法で集める
・物を燃やすはたらきがある(助燃性)
・色はにおいはない
・空気より重い
二酸化炭素のまとめ画像
二酸化炭素の発生方法と確認方法
二酸化炭素は、地球温暖化の原因の一つと言われています。
燃料は物を燃やすことで発生します。
石灰石をうすい塩酸に入れる。
炭酸水素ナトリウムを加熱する。
・確認方法
石灰水を白くにごらせる。
二酸化炭素の性質
・水に少し溶ける
・水上置換法で集める(下方置換法でも集められる)
・水に溶けて酸性を示す
・空気より重い
・色はにおいはない
アンモニアのまとめ画像
アンモニアの発生方法と確認方法
アンモニアは臭い。なんといっても臭い。
理科の実験で少し発生しただけで臭い。教室の全ての窓を全開にしないと我慢できないくらい臭い。
発生したアンモニアで体調不良になり、ニュースになるくらい臭い。
学校で実権するときは、寒くても必ず換気をしてください。
アンモニア水を加熱する。
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する。
塩化アンモニウム→水酸化ナトリウム→水の順に加える。
・確認方法
水にぬらした赤色リトマス紙を青色に変える。
フェノールフタレイン液を赤色に変える。
アンモニアの性質
・刺激臭
・水によく溶ける
・空気より軽い
・上方置換法で集める
・水に溶けるとアルカリ性を示す