この記事では,中学2年生で学習する,神経系,刺激と反応についてのよく出る問題について紹介します.
神経系とは.中枢神経と末しょう神経について
中枢神経と末しょう神経のことを神経系と言います.
中枢神経には,脳とせきずいがあり,
末しょう神経には,感覚神経と運動神経があります.
また,感覚器官は,外界からの刺激を受けとる器官のことです.
例えば,目,耳,鼻,舌,皮膚の五感などのことを言います.
そして,運動神経は,中枢神経からの命令を信号を手や足などの運動器官や内臓に伝える役目があります.
- 中枢神経 … 脳とせきずいのこと
- 末しょう神経 … 感覚神経と運動神経
刺激と反応の経路の違い
刺激の経路
教科書の実験でよくある,ものさしをつかむ実験で考えてみましょう.
ものさしが感覚器官である目の網膜にうつり,光の刺激の信号が感覚神経を通って脳に伝え,ものさしが認識されます.
次に,ものさしをつかめという命令の信号が出され,せきずいを経由して,運動神経に伝わります.
この信号が運動器官である筋肉に伝わり,手でものさしをつかむことになります.
- 刺激の経路
感覚器官 → 感覚神経 → せきずい → 大脳 → せきずい → 運動神経 → 筋肉
刺激を受けてから,反応が起こるまでに時間がかかります.
これは,脳で判断して,命令を出すのに時間が必要だからです.
ヒトの感覚神経はおよそ40〜90m/sの速さで信号が伝わっています.
時速にすると,144〜324kmです.
反射の経路
熱いものに触ったとき,熱いと感じる前に,さっと手を引っ込めた経験はないでしょうか?
このように刺激に対して,無意識におこる反応を反射と言います.
- 反射 … 無意識におこる反応のこと.
(例)
- 口の中に食べ物が入ると,だ液が出る.
- 光の強さによって,目のひとみの大きさが変わる.
では,どのような経路で反応は起きているのでしょうか?
感覚器官で受け取った刺激の信号が,感覚神経を経てせきずいに伝えられます.そして,せきずいから直接,命令の信号が運動神経を通って,筋肉に伝えられます.
- 反射の経路
感覚器官 → 感覚神経 → せきずい → 運動神経 → 筋肉
せきずいから直接命令しており,脳を経由していないので,意識して起こす反応を比べて,刺激を受け取ってから反応するまでの時間が短くなります.
反射は,身の危険から体を守ったり体のはたらきを調節したりしています.
神経系,刺激と反応でよく出る問題
では,神経系,刺激と反応についてよく出る問題についてまとめておきます.