
ひろまる先生
こんにちは.
手元に10円玉ありますか?
それぞれの製造年で色が違いますね?
古い10円玉は黒くなっていて,新しい10円玉はピカピカと光沢がありますね.
この色の変化が,この記事で学習する”銅の酸化”という化学変化です.
鉄と硫黄の化学変化で学習した”化合”って覚えていますか?

化合とは,2つ以上の物質がくっついて,全く異なる1つの物質になる化学変化のこと.
※新課程では”化合”という言葉は使わなくなりました.
今回学習する酸化とは,空気中の酸素とくっつく化学変化のことです.
酸化 … 物質に酸素が結びつくこと
酸化物 … 酸素が結びついてできた物質
銅ってどんなん?
銅は分かりますよね?10円玉には微量の銅が使用されています.

金属なので,キラキラ光って,光沢があります.
また,色は赤かっ色(せきかっしょく)です.
そして,銅は電気を通しやすい性質があります.
電化製品の導線に使われています.

一方,古い10円玉は,光沢がなく,黒くなっていますね.
実は,空気中の酸素と反応して,銅が化学変化を起こして,色が変化してるんですね.
【実験】銅の酸化の実験

実験で使用する,”三脚(さんきゃく)”や”三角架(さんかくか)”は,たまに問題で聞かれるので覚えておきましょう.
実験上の注意(記述問題でよく出ます)
銅を加熱するときは,よくかき混ぜる.
→ (理由)空気中の酸素と完全に反応させるため.
銅が酸化すると酸化銅になる

銅を空気中の酸素と完全に反応させると,赤かっ色の銅が,黒色に変化しました.
では,この黒色の物質は何なのか?また,どのような性質があるのか確認して行きましょう.
- 確認実験をまとめ
加熱前 | 加熱後 | |
物質 | 銅 | ? |
色 | 赤かっ色 | 黒色 |
こする | 光沢がある | 光沢がない |
電気 | 電気を通す | 通さない |
実験結果からわかること | 金属 | 金属ではない |
- 結論,銅を加熱してできた黒い物質は,酸化銅という物質になります.
- 銅の酸化: 銅 + 酸素 → 酸化銅
- 化学反応式: 2Cu + O2 → 2CuO
銅の酸化に関するよく出る問題
問題
- 銅を加熱したときに生成する物質を答えよ.
- 銅を加熱するときに気をつけることは何か.また,そうするのはなぜか.
- 1でできた物質の色は?
- 1でできた物質は,電気を通すか?
- 1のような,空気中の酸素と反応する化学変化を答えよ.
- 5の化学変化でできた物質のことを何というか.
- この化学反応式を答えよ.
- この化学変化をモデルで表せ.銅原子を◎,酸素原子を○とする.
解答
- 酸化銅
- よくかき混ぜる.銅を空気中の酸素と完全に反応させるため.
- 黒色
- 通さない
- 酸化
- 酸化物
- 2Cu + O2 → 2CuO

コメント
【銅の加熱前と加熱後の性質をまとめると以下のようになります】
↑
この表の中の「電気を流す/流さない」が逆ではないでしょうか
>>通りすがりさん
見落としていました。
ご指摘どうもありがとうございます!