
今回は,太陽の日周運動について学習していきます.
実際,太陽は止まっています.地球が動いているため,太陽が動いて見えているだけです.その太陽の動きについてみていきましょう.
- 日周運動とは?
- 地球の自転による太陽の1日のみかけの動きのこと
- 太陽が動く方角・方向
- 東からのぼり⇨南を通り⇨西に沈む
- なぜ,太陽が動いて見えるのか?
- 地球の自転
- 日の出・日の入り・南中時刻の求め方
- 透明半球に記録した点(・)の間から比の計算
地球の自転

地球は,北極側から見て反時計回りに,1日に1回転しています.これを地球の自転といいます.
1日は24時間で1回転は360°なので,360° ÷ 24時間 = 15°/時間となり,1時間で15°ずつ進んでいきます.
- 北極側からみて反時計回り
- 1日に1回転(24時間で360°)
- 1時間で15°進む
太陽の日周運動

先ほど,地球の自転をまとめました.
地球が動いているので(自転しているので),実際は止まっている太陽が動いて見えるのです.
これを太陽の日周運動といいます.
太陽の日周運動とは,地球のまわりを1日で1周するみかけの運動です.
また,太陽の動きは,東からのぼり,南の空を通り,西へ沈んでいきます.
地球の自転を同じく,1日(24時間)で1周(360°)するので,1時間で15°ずつ動いているように見えます.
また,上の図にもあるように,太陽が真南にきたときを南中,そのときの時刻を南中時刻,そのときの高度を南中高度といいます.
- 太陽が地球のまわりを1日で1周するみかけの動き
- 太陽の日周運動という.
- 地球のまわりを太陽が1日で1周するように見える原因
- 地球の自転
- 1日で1周(24時間で360°)するため
- 1時間で15°進む.
- 太陽の動き
- 東からのぼり,南を通り,西へ沈む
- 太陽が真南になったとき
- 南中
- 南中したときの高度
- 南中高度
- 南中したときの時刻
- 南中時刻
地球の自転による太陽の日周運動とよく出る問題
では,地球の自転による太陽の南中高度に関するよく出る問題についてみていきましょう.
下のような道具を用いて,太陽の1日の動きを観察した.
- 上図のような天体の位置の記録に使う道具を何というか.
- 1に天体の位置を記録するときに注意するべきことは何か.
- 上図のA~Dはそれぞれどの方角を示しているか.
- 上図のXは何を示しているか.
- 上図のような太陽の一日の動きを何というか.
- 5は何が原因か.
- 太陽は1時間後には①何度,②どちらの方角からどちらの方角へ動くか.
- 天体が真南にくることを何というか.
- 8の高度を何というか.
- Yは太陽が真南にきたときの位置である.9の高度を表せ.
- 8の時刻を何というか.
- 下図は,太陽の動きを記録した紙テープである.観察した日の日の出は何時何分か.

- 透明半球
- ペン先の影が点Oにくるようにする.
- A:東 B:北 C:西 D:南
- 日の出
- 日周運動
- 地球の自転
- ①15° ②東から西
- 南中
- 南中高度
- ∠DOY(∠YODでも可)
- 南中時刻
- 6時30分
【解説】日の出・日の入り・南中時刻の求め方
今回の問題では,日の出の時刻を求めました.日の出・日の入り・南中時刻の求め方はほとんど同じなので,今回の日の出の時刻で解説します.
透明半球に1時間ごとに記録した太陽の動きの点(・)と点(・)の間は,2cmでした.
つまり,1時間で2cm太陽は動くことになります.
まず,単位を「時間」ではなく「分」にしましょう.
したがって,60分で2cm進むことになります.
画用紙と接するところが日の出なので,5cmが何分なのか?を求めていきます.
ここからは,比の計算です.
60分:2cm = x分:5cm
2x = 60×5
2x = 300
x = 150 となり,150分です.
そして,150分を時間になおすと2時間30分ですね.
したがって,9時から2時間30分前が日の出の時刻になるので,
日の出の時刻は6時30分となります.
日の出・日の入り・南中時刻の求め方のポイントは3つ!
- 点(・)と点(・)の時間と長さ(cm)を確認
- 比の計算をする.
- 計算するときは,単位を「分」にし,最後に「時間」に戻す.