こんにちは!Hirokiです。
以前に、電解質と非電解質について学習しました。
①これまでの復習
電解質…水に溶けると、電気を通す物質のこと。
(例)塩化ナトリウム、塩酸、水酸化ナトリウムなど
非電解質…水に溶けても、電気を通さない物質のこと。
(例)純粋な水(蒸留水、精製水)、エタノール、砂糖など
電解質と非電解質の違いって覚えていますか?
それは、水に溶けたときに、イオンに分かれるか、わかれないか、ということでした。
電解質は、水に溶けたとき、イオンに分かれている(電離する)。
非電解質は、水に溶けても、イオンに分かれない(電離しない)。
例えば、塩酸で考えてみましょう。
塩酸が水に溶けると…
HCl → H+ + Cl-
というように、水素イオン(H+)と塩化物イオン(Cl-)に分かれます。
では、塩酸は電解質なので、電流が流れますが、実際に電流を流すと、何が起きるのか?について、この記事で学習していきます。
②実験使用する器具
以下が電気分解をするときの実験器具です。
電気を流すために、”電源装置”を用います。
電源装置には、プラス(+)極とマイナス(-)極があるので、それぞれをつなげる電極を2つ用意します。
それが、”陽極”と”陰極”です。
陽極…電源装置のプラス(+)極につながっている電極
陰極…電源装置のマイナス(-)極につながっている電極
他には、実験にH字管を使います。アルファベットの”H”を形をしているので、そのような名前になっています。
H字管の中央に”ピンチコック”というクリップがついています。
ピンチコックは、
実験前…閉じておく。
実験中…開いておく。
という風に、実験前と実験中で閉じたり、開いたりします。
③塩酸の電気分解
塩酸に電流を流すと、
陽極と陰極から”泡”が発生しました。
つまり、両方の電極から、気体が発生したことになります。
また、泡の量は、陰極の方が多く、陽極が少ないという結果でした。
次に、発生した気体を確認するために、次の実験をしました。
陰極側…火のついたマッチを近づけた。
⇒(結果)音を立てて燃えた。
⇒(どんな気体?)この結果から、発生した気体は”水素”とわかります。
陽極側…色のついたろ紙を近づけた
⇒(結果)色が脱色した。
⇒(どんな気体?)この結果から、発生した気体は”塩素”とわかります。
さらに、発生した泡の量について考えておきましょう。
陰極の方が泡の量が多く、陽極は少ないのは、
⇒(理由)塩素は水に溶けやすいため
⇒塩素が発生しても、水に溶けてしまい、泡の量が少なくなるということです。
この電気分解をまとめると
塩化水素 → 水素 + 塩素
2HCl → H2 + Cl2
④まとめ画像
今回学習した塩酸の電気分解について1枚の画像で復習してみましょう。
ポイントは、どっちの電極からどんな気体が発生するのか?です。
この画像は携帯なんかに保存して、寝る前などの復習用として活用してください。