気体の集め方(捕集方法といいます)には3種類あります.
水上置換法,上方置換法,下方置換法です.
気体の性質から,どのような集め方が適切なのか?も含めて学習していきましょう.
気体と聞いて,何が思い浮かびますか?
また,身近な気体には何があるのでしょうか?
この記事では,気体の性質に合わせた3種類の気体を集め方を紹介していきます.
身のまわりの気体
空気
最も身近な気体に「空気」があります.
上の画像が空気に含まれている気体の割合を示した円グラフになります.
空気には,いくつかの気体が混ざっており,窒素が約80%,酸素が20%,そしてその他が数%となっています.
二酸化炭素
他にどのような気体がありますか?
例えば…
炭酸ジュースには,二酸化炭素という気体が含まれています.
飲むときに,シュワっと泡が出ますが,その泡の正体が二酸化炭素という気体です.
塩素
夏休み,プールへ行く人も多いかと思います.
そのプールには塩素で消毒しています.
プールの安全を守り,感染症を予防しています.
気体の集め方(水上置換法・上方置換法・下方置換法)
では,気体はどのように集めるのでしょうか?
上の画像に示したように,気体の集め方には3種類あります.
それぞれ,水上置換法,上方置換法,下方置換法です.
気体の集め方3種類
- 水上置換法
- 上方置換法
- 下方置換法
では,上記3つの中で,最も効率の良い気体の集め方はどれでしょうか?
効率の良い集め方とは,集めた気体が逃げていかないことを意味します.
わかりましたか? そうです.水上置換法です.
水上置換法は,水中で気体を集めるので,集めた気体が逃げられません.
一方,上方置換法や下方置換法は,容器の口付近にスペースがあるので,せっかく集めた気体が逃げてしまうことがあります.
でも,水に溶ける気体は,水上置換法で集めることができないので,しかたなく上方置換法もしくは下方置換法で集めることになります.
では,上方置換法と下方置換法で集めることのできる気体の性質の違いは何でしょうか?
それは,空気よりも軽いか,重いのかの性質の違いです.
上方置換法は,気体が出てくる管が上を向いているので,空気より軽い気体を集めることができます.
下方置換法は,気体が出てくる管が下を向いているので,空気より重い気体を集めることができます.
- 水上置換法
- 水に溶けにくい気体を集める方法.
- 二酸化炭素,水素,酸素など
- 上方置換法
- 水に溶けやすく,空気より軽い気体を集める方法.
- アンモニアなど
- 下方置換法
- 水に溶けやすく,空気より重い気体を集める方法.
- 二酸化炭素,塩素,塩化水素など