銅の酸化の説明とよく出る問題【中学理科:化学変化】

化学2
ひろまる先生
ひろまる先生

こんにちは.

手元に10円玉ありますか?

Bank of Japan, Public domain, via Wikimedia Commons

それぞれの製造年で色が違いますね?

古い10円玉は黒くなっていて,新しい10円玉はピカピカと光沢がありますね.

この色の変化が,この記事で学習する”銅の酸化”という化学変化です.

鉄と硫黄の化学変化で学習した”化合”って覚えていますか?

中2化学3 イメージ

化合とは,2つ以上の物質がくっついて,全く異なる1つの物質になる化学変化のこと.

※新課程では”化合”という言葉は使わなくなりました.

今回学習する酸化とは,空気中の酸素とくっつく化学変化のことです.

酸化 … 物質に酸素が結びつくこと

酸化物 … 酸素が結びついてできた物質

銅ってどんなん?

銅は分かりますよね?10円玉には微量の銅が使用されています.

Native_Copper_Macro_Digon3.jpg: “Jonathan Zander (Digon3)”derivative work: Materialscientist, CC BY-SA 2.5 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5, via Wikimedia Commons

金属なので,キラキラ光って,光沢があります.

また,色は赤かっ色(せきかっしょく)です.

そして,銅は電気を通しやすい性質があります.

電化製品の導線に使われています.

RobertKuhlmann, CC BY-SA 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0, via Wikimedia Commons

一方,古い10円玉は,光沢がなく,黒くなっていますね.

実は,空気中の酸素と反応して,銅が化学変化を起こして,色が変化してるんですね.

【実験】銅の酸化の実験

中2化学5 実験

実験で使用する,”三脚(さんきゃく)”や”三角架(さんかくか)”は,たまに問題で聞かれるので覚えておきましょう.

実験上の注意(記述問題でよく出ます)

銅を加熱するときは,よくかき混ぜる.

→ (理由)空気中の酸素と完全に反応させるため.

銅が酸化すると酸化銅になる

User Walkerma on en.wikipedia, Public domain, via Wikimedia Commons

銅を空気中の酸素と完全に反応させると,赤かっ色の銅が,黒色に変化しました

では,この黒色の物質は何なのか?また,どのような性質があるのか確認して行きましょう.

  • 確認実験をまとめ
加熱前加熱後
物質
赤かっ色黒色
こする光沢がある光沢がない
電気電気を通す通さない
実験結果からわかること金属金属ではない
  • 結論,銅を加熱してできた黒い物質は,酸化銅という物質になります.

  • 銅の酸化: 銅 + 酸素 → 酸化銅

  • 化学反応式: 2Cu   + O2 → 2CuO

銅の酸化に関するよく出る問題

問題
  1. 銅を加熱したときに生成する物質を答えよ.
  2. 銅を加熱するときに気をつけることは何か.また,そうするのはなぜか.
  3. 1でできた物質の色は?
  4. 1でできた物質は,電気を通すか?
  5. 1のような,空気中の酸素と反応する化学変化を答えよ.
  6. 5の化学変化でできた物質のことを何というか.
  7. この化学反応式を答えよ.
  8. この化学変化をモデルで表せ.銅原子を◎,酸素原子を○とする.

解答
  1. 酸化銅
  2. よくかき混ぜる.銅を空気中の酸素と完全に反応させるため.
  3. 黒色
  4. 通さない
  5. 酸化
  6. 酸化物
  7. 2Cu   + O2 → 2CuO

コメント

  1. 通りすがり より:

    【銅の加熱前と加熱後の性質をまとめると以下のようになります】

    この表の中の「電気を流す/流さない」が逆ではないでしょうか

  2. ひろき より:

    >>通りすがりさん
    見落としていました。
    ご指摘どうもありがとうございます!

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