ひろまる先生
この記事では,酸化銀の熱分解について解説して行きます.
また,よく出る問題についても最後に載せるので,チャレンジしてみてください.
- この記事のまとめ
- 酸化銀 → 銀 + 酸素
- 化学式
- 酸化銀: Ag2O
- 銀: Ag
- 酸素: O2
- 化学反応式: 2Ag2O → 4Ag + O2
- 酸化銀は黒色
- 酸素は水上置換法で集める.
- 注意点① 火を消す前に,ガラス菅を水そうから抜いておく.
- 水が逆流し,加熱部に流れ,試験管が割れるのを防ぐため.
- 注意点② はじめにでてくる気体は捨てる.
- はじめにでてくる気体は,試験管に入っていた空気を多く含むため.
酸化銀の熱分解のまとめとよく出る問題【化学変化】
化学変化の「分解」って覚えていますか?
これが分解のイメージでした.
分解
- 1つの物質が全く異なる2つ以上の物質に分かれる化学変化のこと.
- 加熱して分解する化学変化 ⇨ 熱分解
- 電気を通して分解する化学変化 ⇨ 電気分解
銀とは
銀は,銀メダルや鏡にも使用されています.
銀は金属なので,光沢があります.
また,電気を通しやすいという性質もあります.
しかし,高価なため,ケーブルなどの導線には「銅」が使われています.
本当は,「銀」を使いたいのですが…
酸化銀とは
こちらが,酸化銀です.
”銀”という漢字が入っているのに,こんなにも見た目が違います.
銀は光沢があるのに対して,酸化銀は黒色をしています.
酸化銀は黒色
【実験】酸化銀の熱分解
酸化銀の熱分解はこのような器具を用いて行います.
酸化銀が分解すると何ができるの?
では,この気体と白い固体は,それぞれどんな物質かということを確認していきましょう.
発生した気体
発生したきたは,水上置換法で集めることができるので,水に溶けにくいということがわかります.
また,火のついた線香を近づけると,炎を出して燃えました.
このことから,この気体は”ものを燃やすのを助ける”という性質があります.
これらの結果から,この気体は酸素ということがわかりました.
酸化銀の熱分解で発生した気体
- 水上置換法
- 水に溶けにくい性質
- 火のついた線香を近づける.
- 炎を出して激しく燃えた.
- 発生した気体 ⇨ 酸素
残った白い固体
残った白い固体をこすると,ピカピカと光沢があった.
この固体をたたくと,うすく広がった.
電気を通した.
これらの結果から,残った白い固体は金属で,銀ということがわかりました.
酸化銀の熱分解で残った白い固体
- こするとピカピカと光沢があった.
- 金属光沢
- たたくとうすく広がった.
- 電気を通した.
- 残った固体 ⇨ 銀
酸化銀の熱分解のまとめ
酸化銀の反応前と反応後の物質の性質をまとめると,以下のようになります.
※補足
酸化銀の化学式はAg2Oなので,銀原子(Ag)と酸素原子(O)が含まれています.酸化銀を熱分解すると,なんとなく銀と酸素が出てくると予想できます.
化学式から予想できるので,化学式はしっかり覚えておきたいですね.
コメント
酸化銀の係数が違いますよ
>>大分の某学生さん
ご指摘ありがとうございます。
訂正しました。