中3化学 塩化銅水溶液の電気分解

化学3

これまでに,電解質と非電解質について学習しました。

  • 電解質
    • 水に溶けると,電気を通す物質のこと.
    • 水溶液中で,イオンに分かれている.
  • 非電解質
    • 水に溶けても,電気を通さない物質のこと.
    • 水溶液中で,イオンに分かれていない.(もしくはほとんど分かれていない)
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塩化銅水溶液の電気分解

塩化銅は電解質でしょうか?非電解質でしょうか?

電解質か非電解質かを見分けるポイントを覚えていますか?

それは,「水に溶けたとき,イオンに分かれる(電離する)かどうか」でした.

塩化銅の化学式から考えてみましょう.

塩化銅の化学式は,CuCl2です.

銅(Cu)と塩素原子(Cl)から出来ていると推測できます.

そうすると,塩化銅(CuCl2)が水に溶け,塩化銅水溶液になると…

CuCl2 → Cu2+ + 2Cl

というように,銅イオン(Cu2+)と塩化物イオン(Cl)に電離します.

したがって,塩化銅は水に溶け,電離するので,電解質です.

では,塩化銅水溶液には電流が流れますが,実際に電流を流すと何が起こるのか?についこの記事で学習していきましょう.

  • 塩化銅は電解質
  • 塩化銅水溶液の電離
    • CuCl2 → Cu2+ + 2Cl

【準備】塩化銅水溶液の電気分解

実験図

電源装置,2本の電極(炭素棒),発泡スチロール,塩化銅水溶液を準備することで実験をしていきます.

炭素棒は電気を通すので,電極として使うことができます.

(ちなみに,鉛筆の芯も炭素でできていますね)

塩化銅水溶液の電気分解では,電流を流す必要があるので,電k幻想ちが必要です.

電源装置には,プラス(+)極とマイナス(ー)極があり,電源装置の+極につながれている電極を陽極,ー極につながれている電極を陰極といいます.

  • 陽極
    • 電源装置の+極につながっている電極
  • 陰極
    • 電源装置のー極につながっている電極

【結果】塩化銅水溶液の電気分解

上記の実験装置を使って,塩化銅水溶液に電流を流すと何が起きるのでしょうか?

陽極では,泡が発生しました.

陰極では,赤褐色の物質が電極に付着していきました.

これらの結果から,それぞれの物質が何なのか?を考えていきましょう.

陽極での反応

泡が発生したことより,発生した物質が「気体」であることがわかります.

気体を集めて,色のついているろ紙を近づけました.

そうすると,ろ紙の色が脱色しました.

その結果から,発生した気体は「塩素」ということがわかります.

また,塩素は水に溶けやすいので,泡が発生してもすぐに溶ける場合があります.

陽極での反応
  • 気体が発生
  • 色のついたろ紙が脱色
  • 発生した気体は「塩素」

陰極での反応

赤褐色の物質が付着したことより,発生した物質が「固体」であることがわかります.

この固体を集めて,乳棒でみがくと,金属光沢がありました.

また,電流を通すこともわかりました.

さらに,叩けば,延びたり,平らになることもわかりました.

赤褐色で金属の性質を持つことから,発生した固体は「銅」ということがわかります.

陰極での反応
  • 赤褐色の固体が付着
  • 金属の性質
  • 発生した固体は「銅」

【まとめ】塩化銅水溶液の電気分解

解説 中3化学 塩化銅水溶液の電気分解.png

以上をまとめると,塩化銅水溶液の電気分解では,銅と塩素が発生します.

塩化銅の化学式は「CuCl2」なので,なんとなく「銅」と「塩素」が発生するかな?と予測できれば素晴らしいですね.

塩化銅水溶液の電気分解

  • 陽極
    • 色のついたろ紙が脱色
    • 塩素が発生
  • 陰極
    • 赤褐色の固体
    • 金属の性質
    • 銅が付着
  • 化学反応式
    • CuCl2 → Cu + Cl2
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