
ここでは,物質の状態変化について解説して行きます.
水でも,氷の状態や水蒸気の状態があります.なぜ,このような状態が変化するのか見ていきましょう.
インスタにもまとめました.
温度による状態変化と身近な例
氷,水,水蒸気は全て同じ物質です.
0℃以下になると氷になり,100℃をこえると水蒸気になり,その間は水です.
このように,温度が変化することにより状態変化が起こっています.
ここでは,温度の状態変化の関係について学習していき,また,身近な状態変化の例についてもみていきましょう.
状態とは?
状態とは,固体・液体・気体のことです.
ほとんどの物質には,固体,液体,気体の3つの状態が存在します.
イメージしにくいかもしれませんが,金属である鉄も,固体,液体,気体の3つの状態があります.
状態とは,固体・液体・気体のこと.
水を例にすると
- 固体 … 氷
- 液体 … 水
- 気体 … 水蒸気
状態変化とは?

状態変化とは,加熱したり,冷やしたりすることで,固体・液体・気体の状態が変化することです.
合計6つの状態変化があり,それぞれの状態変化に名前があります.
- 固体 → 液体 : 融解
- 液体 → 気体 : 気化
- 固体 → 気体 : 昇華
- 液体 → 固体 : 凝固
- 気体 → 液体 : 凝縮もしくは液化
- 気体 → 固体 : 昇華
※6個もあって,覚えられないーってときは,融解,凝縮,昇華がよく出てきます.
状態変化の身近な例
では,身近な状態変化には,何があるのでしょうか?
- コップの水が減る.
- コップの水が表面から蒸発して,水蒸気になる,気化です.
- 洗濯物がかわく.
- 洗濯物に含まれている水が蒸発して,水蒸気になる,気化です.
- アイスクリームが溶ける.
- アイスクリームに含まれている氷が溶けて,液体になる,融解です.
- ドライアイスが消える.
- ドライアイスの温度が上がり,気体の二酸化炭素になる,昇華です.
- 冬の朝,窓に水滴がつく.
- 空気中の水蒸気が冷やされて,水になる,凝縮(もしくは液化)です.
状態変化と温度の関係
コップの中に氷だけを入れました.
そのコップを加熱していくと,氷から水になり,最終的に水蒸気になります.
そのとき,温度はどのように変化しているのでしょうか?
氷を加熱した時の温度変化のグラフ

- 氷−20℃から温度を上げていきます.
- 0℃になると,氷は溶けはじめ,やがて水となります.
- 融解:固体から液体の状態変化
- この時の温度を融点といいます.
- 0℃の氷が溶け,0℃の水になります.
- このとき,温度はずっと0℃のままです.
- 0℃の水を加熱していくと,水の温度はどんどん上がっていきます.
- 100℃の水になったとき,水は水蒸気へと状態変化します.
- 100℃の水になったとき,沸とうして水蒸気に状態変化します.
- 気化:液体から気体への状態変化
- このときの温度を沸点といいます.
- 100℃の水が沸とうして,100℃の水蒸気になります.
- このとき,温度はずっと100℃のままです.
少し長くなってきたので,まとめます.
ポイントがいくつかあります.
- 【一番大切】状態変化が起こっているときは,温度が変化しない.
- 水の融点:0℃
- 水の沸点:100℃
焼肉で炎上したときは”氷”を入れると良い!?

友達とお店で焼肉を食べているとき,炎が大きくなり,炎上した経験がある人がいると思います.
そいうときは,氷を入れると良いです.
では,炎上したとき,なぜ氷を入れると良いのでしょうか?
実は,この記事で学習した,”状態変化が起こっているときは,温度が変化しない”ということが関係しています.
つまり,氷を入れることで,炎上した熱が,水への状態変化に使われ,その結果,炎が小さくなるのです.
※わざと炎上させるのは危険なのでやめて下さい.